2010年製作の映画/1950年代のパリ。場末の劇場やバーで手品を披露していた老手品師のタチシェフは、スコットランドの離島にやって来る。この辺ぴな田舎ではタチシェフの芸もまだまだ歓迎され、バーで出会った少女アリスはタチシェフを“魔法使い”だと信じるように。そして島を離れるタチシェフについてきたアリスに、彼もまた生き別れた娘の面影を見るようになり……。
解説: 『ぼくの伯父さん』シリーズで名をはせたジャック・タチが娘のために書いた幻の脚本を基に、長編デビュー作『ベルヴィル・ランデブー』で独特のセンスを発揮したシルヴァン・ショメが映画化したアニメーション。昔ながらの手品を披露する老人が純粋な少女と出会い、言葉が通じないながらも心を通わせる姿を温かく描く。1950年代のスコットランドを映像化したノスタルジックな情景が美しく、不器用な老手品師の姿やシーンの中にタチへのオマージュがささげられている。
原題 | L’ILLUSIONNISTE |
上映時間 | 80分 |
製作国 | イギリス、フランス |
製作年度 | 2010年 |
公開日 | 2011年3月26日公開 |
監督 | シルヴァン・ショメ |
出演者 | シルヴァン・ショメ |
あらすじ
ロックやTVが世界を席捲し、時代が激変しつつある1950年代のパリ。時代遅れのマジックを披露する老手品師タチシェフは、かつての人気をすっかり失い、場末のバーでドサまわりの日々。ある日、スコットランドの離島に流れ着いた彼は、やっと電気が開通したばかりの片田舎のバーで、貧しい少女アリスと出会う。手品師のことを何でも願いを叶えてくれる“魔法使い”と信じ、島を離れるタチシェフを追うアリス。そして、彼女に生き別れた娘の面影を探すタチシェフ。やがて2人は言葉が通じないながらも、エジンバラの片隅で一緒に暮らし始めるが・・・。